[日記]東北地方太平洋沖地震

みなさま大地震の影響はいかがだったでしょうか。
2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震の被害の大きさには、忘れられない衝撃を受けました。地震に耐えながら、その後の大津波でさらわれてしまった住宅の映像をテレビで見て、家を設計する者として自然の脅威に無力を感じました。

事務所は多摩ニュータウン鶴牧商店街にあり、1983年築の1階が店舗、上階が住宅の鉄筋コンクリート造7階建のUR都市機構の賃貸マンションです。大きく揺れはしましたが、壁際に並んだ本棚も壁と一体に作られた食器棚もおかげさまで何ごともなくすみました。7階に住む80代のご夫婦に無事を確認しましたが、何も壊れたものはなかったそうです。

心配したのは、吹き抜けに1階から2階まで造り付け本棚を設計したS家のことです。 7mの高さから本が落ちてきて怪我をしていないようにと、祈るような気持ちでおたずねしました。『本棚の本は一冊も落ちませんでした。てっきり本がなだれをうって落ちてくると思い、その予想に耐えられず、外に出てデッキの手すりにつかまって家が揺れるのを見ていました。』
基礎がベタ基礎、本棚は耐力壁の壁の間柱に合わせて一体に作ってあったこと、本が隙間なくぎっしり入っていたことなど、いくつかの幸いが重なったのだと思います。ほっと、安堵しました。