[日記]菊地洋一さん

原子力用語を覚える必要はない。放射能はNO !で充分。(菊地さんの言葉より)

トムハウスで行われた講演会に、友人に誘われて出掛けました。
菊地さんは、GEの原子力事業部の企画工程管理スペシャリストとして東海原発2号機、福島第1原発6号機の建設に関わった方です。
お話しは、ご自身がなぜ企画工程管理スペシャリストとなったか、その後のカフェ経営、アブダビでの油田開発という歩みを通して、「なぜ原子力は、やめなければならないか。」を(深刻にならずに)話されました。

なぜ原子力は、やめなければならないか。
原子力を一度稼働させると、それは職人さんの被曝労働無しには、工事をする事が出来ないからです。

(お話しから、)
原子力発電所建設のための専門家、原子力発電所技術者という人はいない、という事。設計図があり、それに従ってあらゆる職人さんが部分工事をしています。建て枠を組み、鉄筋を配筋し、コンクリートを打ち、設備屋さんが配管し、電気屋さんが配線し・・・、私たちの家を作るのと同じように原子力建て屋が造られているのです。そして年数がたてば、原子炉の中の改装工事も行われます。壁の内側表面に汚れが着きますが、高圧洗浄で清掃するのです。水しぶきは、当然、職人さんに降り掛かってきます。
新築時は何も無いので安全ですが、一度稼動させると、メンテナンスで放射能を浴びることになります。私たちの家をつくる職人さんと同じ職人さんがその作業を担い、被曝労働無しには、工事をする事が出来ません。
そんな当然の事であるのに、考えが及ばなかった事にいたたまれない思いでした。

最上部にある4m厚さの壁と床でできた燃料プールを1.8mの壁で支えています。コンクリートや鉄筋の経年変化による劣化、亀裂など不安な事はいっぱいです。