[日記]『100歳の少年と12通の手紙』

23日、パルテノン多摩(多摩センターにある多摩市文化複合施設)で映画を見た。

小児白血病との闘病生活を送っていた10歳のオスカーは、自分の余命が12日しかないことを知る。偶然出会ったピザ屋のローズと、残された1日を10年と考えて過ごすこと、そして毎日神様に手紙を書くことを約束する。毎日ひとつだけお願いをしていい-但し、物ではなく心のお願いをすること。

「思春期で苦難の世代です」という1日目(10代)の手紙。20代では女の子と恋に落ち、結婚し、人生の機微をを綴るオスカー。60歳のオスカーが自分の一生を振り返ってみたり、70歳で人生の意味を見出したりと、全てを達観したような語り口に、切なさの中にも暖かい微笑がある。夢の中で神の存在を感じたオスカーはその感動を手紙にしたためる。そして大晦日、オスカーは穏やかに亡くなる。春になり、ローズは病院の前で移動ピザ屋を開く。

原作はフランスの劇作家、エリック=エマニュエル・シュミット。自らの死をしっかりと受け止めながら、最期まで前向きに生きるオスカーを通じて、人生の意味や生きる尊さ、いかに満足して死を迎えるかというテーマを描く。