190221“夢のジオグラフィー”展

ギャラリー間で開催中のRCRアーキテクツ(ラファエル・アランダ、カルメ・ピジェム、ラモン・ヴィラルタ)の“夢のジオグラフィー”展。建築と人を育てていくこれからのプロジェクト:La Vila Geography of Dreamsをメインにした展覧会です。

代表作は映像と小さな模型があるだけで、La Vilaの敷地ドローイング、パヴィリオン部分、吉野の和紙に書かれた水彩画。
スペイン語がわからないので映像を見て感じることしかできなかったけれど、撮られた映像が彼らの感性だとしたら、吉野の山を見た自然感や紙すきを見て感じ る感性は通じるものがある。東京や日本の建築を見てはウンザリする事が多いので、展覧会であっても心が洗われる思いがした。

だけど、La Vilaの敷地について生息する鳥、獣、樹木等、生態系の調査、既存建物の実測や家具調度の調査なども行っており、その詳細は本を買って初めてわかった。この調査も展示して欲しかったです。

f:id:sumaidesign:20190220123549j:plain

f:id:sumaidesign:20190220124440j:plain

f:id:sumaidesign:20190220124741j:plain

 

190209 さんラボ展

さんラボ展(慶大・加藤文俊研、早大佐藤洋一・沼田真研、慶大・石川初研)に行って来た。アプローチの仕方やキーワードに沿った展示として表現さ れたものは3LABで異なっているけれど、人が暮らす場所、場の営み、その場所らしさ、居場所、傍観者(または当事者)としての自分、自分にとっての心地 よさ、を考えるという事が、同じなように思う。

興味をひかれたのは、加藤研究室の『とじとじ-桜丘閉店物語』渋谷の再開発でクローズすることになった商店の最後のシャッターが降りる瞬間を見届け、その顛末を記録する。
閉店が立て続けに起こるのが面白いという純粋な思いからテーマに選んだそうですが、
実際の閉店の様子と(それを体験していないメンバーが)『こうあって欲しい。』想像の閉店が、物語になっている。

両方の物語を読んで、実際はどちらが本当の様子であったか?と質問されて、見事に外れました。
賑やかにわいわいと閉店した様子を本当としたのですが、実際はしっとり静かに閉店したのでした。
そして、外れたけれど、しっとり静かに閉店して良かったなぁという気持ちでした。
と同時に、これらの店が最後の日を記録に留めてもらって良かったなぁ、と他人事ながらうれしく思いました。
私の商店街でもこの1〜2年で5軒が閉店し2軒がオープンしました(します)。何にもしなかったな。店舗を“記憶ではなく記録として最終日を残す。”ありがとうございました。

f:id:sumaidesign:20190227120432j:plain

 

保存

[建築]キッチンのある見守り相談窓口

11/17に永山名店街に多摩市中部地域包括支援センター+高齢者見守り相談窓口(正式名称)がオープンしました。見守り相談窓口は、高齢者だけではなくすべての人が来られるようにしたい、というワークショップの想いを形にしました。
[風邪の季節、手洗いは大事][キッチンがあるといい(IHクッキングヒーター専用回線)][外と内が繋がる][体操ができるように空間を広くしたい][トイレを誰でも使えるように][トイレ音が部屋に聞こえない][映画やスライド映写会をしたい][心地いい空間]
『1階は、使う人が考えてそれが出来る場所』でもありますが、その意図を伝えるのはこれからです。多くの皆さんが使ってくれるといいなぁ。
そして、これからどんな風に使われるのか楽しみです。


[建築]こどものことを考える

フォーラム「こどものことを考える」が、11/12に中瀬幼稚園で行われました。
自分では選択できない小さな人たちの環境、居場所、経験、幼児期とはどのような時期なのか?などを保育者、保護者、教育者、環境デザイナー、子どもの事を考えたい大人が集まってパネルディスカッションと交流会を行いました。
目にやわらかな草むら、武蔵野の自然、必要な無駄のある空間、その園庭は大きな木や小山、どろんこになる土、数珠玉やオシロイバナオナモミ(ひっつきむし)、シュロ、葡萄だながあって1960〜1970年代の東京の風景です。幼稚園には平たい運動場が必要(法規)と、何となく思っていたので驚きました。

こどもたちに“満ち足りる”経験を。“満ち足りる”たっぷりある時間は自分のまわりにある世界を自分の想念でかえる事が出来る、という事を身体でわかる。
「紡ぎ出す」「ゆだねる」「支え合う」至る所に依存できるところがある事が自立しているということだとわかる。
自由な遊び、図工、音楽の活動は、自分の中に基準となるものを持つということで、それが「自分で考え、自分で判断する人をつくる」

[日記]折元立身展

2016年7月1日 川崎市市民ミュージアムで開催中の折元立身展に行って来た。

ラウンジで一休みしていると、後ろのテーブルにすわった3人組の会話が聞こえてきた。(30代女性+40後半〜50前半男性2人)
『[アート・ママと息子]のやっつけ感、〈ベートーベン・ママ〉のくだらない感がいい。おもしろかった。』

折元さんの介護を客観視し、介護者のいらいら、いらいらしている自分を表現しているのがこの三部作〈ベートーベン・ママ〉〈モーツァルト・ママ ディナー〉〈プレスリーのおむつ替え〉で、私は折元さんというより美術家の精神力の強さに圧倒された。
“くだらない感”とか“やっつけ感”とかまったく思いもしなかったので、見方はいろいろだけれど、介護する身になることで理解できるアートだと思う。

でもさすがに、あの部屋のぐちゃぐちゃさにはクラクラして頭痛がしそう、近寄れなかったです。リフォームしたい。

おばあさんたちの食卓は、500人を招いてその地区の伝統料理を食べるパフォーマンスなのだけれど、全然違うのにパペットの晩餐会を思った。

この川村さんのコメントを読んで行ってきました:
川 崎市民ミュージアムで折元立身展をやっています。近江八幡のボーダレスミュージアムNO-MAで見たときには「何だ?」と思ったものでしたが、自分が介護 する身になるとわかる気がしました。まずは、アートとして客観視すること。それでも、いらいらしたら、いらいらしている自分を表現するのだそうです。なる ほど。



[建築]コックピットのような作業場

なかなか更新しませんでしたが、仕事を怠けていたわけではないのです。

戸建て住宅のリフォームが竣工しました。元々独立していたキッチンを書庫と納戸にして、リビングの一角にキッチンを移動させました。
これから何十年後の暮らしを考えて、広いリビングで、キッチン仕事も、日常の仕事も、寝起きすることも考えています。キッチンと書斎コーナーは、ヨットのように機能的で何でも出来る場所です。

孫が遊びに来た時には、書斎でもキッチンでもリビングで遊ぶ様子がわかるように、ペニンシュラ型のオープンキッチンです。

高齢になってどんな暮らしをしたいかな、身体機能はどうなるのかな、とよく相談してプランを作りました。
思いでの書類棚は、引出しだけを利用して収納棚を作りました。
後は、カーテンが出来てくるのを待つだけです。


[街歩き]ツルマキマルシェ

多摩センターというと『ハロウィンやクリスマスイルミネーションの多摩センター』がマスコミを賑わして有名ですが、
私の事務所がある多摩センターから徒歩20分の近隣商店街・鶴牧商店街もがんばっています。
2014年6月28日土曜日に、『ツルマキマルシェ』を行ないます。横山事務所も絵葉書を売ったり野菜を売ったりします。
そして、設計者の仕事をちょっぴり宣伝します。

というのは、ご自宅を建てた(建設中)の方から、(ご自宅の)工事の進め方に対する疑問や施工状態についてご相談を受けることが二度も続いたからです。『もう少し早く出会いたかった。』『(竣工まじかではなく)もっと早い時期にご相談すればよかった。』と、言われてしまいました。

どうもマスコミや住宅関連産業、一部の建築家の姿が、一般の人の想像力を膨らませてしまっているようです。そんな事で、事務所に入るのも勇気が必要で、敷居が高かったようです。

ほとんどの設計者は怖くありません。そして建築を作品だなんて思っていません。いつも一所懸命、住宅や町のことを考えています。そして、その人に適した住まい方や暮らし方が実現できる家を作ろうと、日夜奮闘しています。周りの風景に馴染んだ、町にやさしい住宅を作ります。
家について困った事があれば、もっと気軽に、設計事務所を訪ねましょう。